ふわっと広がる色、複雑に混ざり合う色、水彩特有の表現はとても素敵ですよね!
しかし、パッと見ただけではどのように手を動かしたら、きれいな表現ができるのか分かりません。少し難しそう、と感じてしまいますよね。
今回は基本的なものから珍しいものまで、水彩の技法の種類を難易度別に紹介していきます!
水彩を始めてみたいという方や水彩の表現の幅を広げたいという方の参考になれば、嬉しいです!
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目次
表現の幅が広がる!習得したい水彩技法の種類9選
【難易度★】平塗り(ウォッシュ)
ムラなくきれいに、基本の平塗り!
基本的な技法。同じ色でムラなく塗るだけなのですが、これが意外と難しいです…。
平塗りがきれいだと、他の技法の仕上がりがワンランクアップするので、ぜひ、練習してみてください♪水分量を一定に、手早く塗っていくのがコツです!
どうしてもムラが出来てしまうといった場合には紙を目の粗い保水力のあるものに変えてみるのもおすすめです。
【難易度★】塩
塩を使って、独特な風合いを!
絵の具を塗った上に、塩をまくと塩が絵の具を吸うため、その部分が白く抜けます。白抜けはイソギンチャクのような独特な模様に!
雪の表現や少し画面にニュアンスを付けたいときなどに使ってみるのがおすすめです。
塩や紙の種類によって模様が変わるので、実験感覚でいろいろな組み合わせを試してみるのも面白いですよ。
【難易度★】吹き流し(ドリッピング)
ストローを使って楽しむ、吹き流し
紙の上に絵の具を垂らし、それをストローなどで吹いて模様をつくる技法です。
たっぷりの水で絵の具を溶かし、紙の上にぷっくりと乗るくらい多めに絵の具を垂らすことで、大きく色を動かすことができます!
吹き流していく方向である程度はコントロール可能ですが、どのような模様になるかは予想がつきません。運にまかせて楽しんでみてください♪
【難易度★】スパッタリング
絵の具を飛ばす!スパッタリング
スパッタリングは絵の具を飛び散らせることでできる飛沫を活用する技法。
やり方はいくつかあるのですが、筆に絵の具を含ませ、指で弾くのが簡単です!
このときに、多めの水に溶かした絵の具をたっぷりと筆に含ませるのがポイント。また、少し硬めのナイロン筆を用いると絵の具が飛んでいきやすいですよ。
【難易度★★】にじみ(ウェットインウェット)
水彩の醍醐味!にじみ
水彩といえば、きれいなにじみ!色がふわっと広がる様子が素敵ですよね。
水または水に溶いた絵の具を紙の上に塗り、その上に絵の具をちょん、と置くとにじみができます。
コツは始めに塗った水や絵の具が乾かないうちに2度目の絵の具を置くこと。
2度目の絵の具は水分を多めに含ませるとより大きく色が広がっていくので、楽しいですよ♪
【難易度★★】ぼかし
柔らかい印象のぼかし!
ぼかしは実はグラデーションの一種です。ぼかしができるようになると難しいグラデーションも作りやすくなりますよ!
紙に絵の具を乗せ、境目を水でなじませ、濃い色から薄い色へとぼかしていきます。
なじませる際、筆の水の量が多すぎると、イソギンチャク模様が発生するので注意が必要!絵にぼかしがあると、ぐっと水彩らしくなります。
【難易度★★】ふき取り(リフティング)
簡単に雲が描けちゃう!ふき取り
絵の具が乾いたあとに、絵の具をティッシュなどでふき取る技法です。
ちょっとはみ出しちゃった!といったとき、修正するのにも便利です^^
ふき取りたい箇所を、水を含ませた筆でなぞり、その上をティッシュなどでおさえて色を抜いていきます。
空に浮かぶ雲を描くとき、雲を塗り残すのではなく、ふき取りにより形作っていくと、自然な雲になりますよ。
【難易度★★】バックラン
アクセントをつけよう!バックラン
バックランはにじみの一種。絵の具を塗った上にまた絵の具を落とすことでにじみは生まれますが、絵の具ではなく水を落とすことで生まれるのがバックランです。
バックランは塩を振ったときにできるのと似ているイソギンチャクのような模様ができます。
絵が単調になってしまったときにリズムを付けることができますよ!
【難易度★★★】グラデーション
幻想的な色ができる!グラデーション
絵の中にグラデーションがあると、一気に魅力的になりますよね!
初めに水を敷き、一定の方向に絵の具を乗せ、境目をぼかしていくとやりやすいです。
水の量を均一に保ちつつ、色の濃度や色の種類は変化させる必要があるのですが、それが難しく、すぐにムラになってしまいます。
途中で絵の具を継ぎ足していると、ムラになりやすいので、初めにたくさん絵の具を溶いておくとよいですよ。
まとめ
さまざまな水彩の技法を紹介いたしました。水彩の技法を習得すると、表現の幅がぐっと広がります。
絵のクオリティも上がっていくので描くのがどんどん楽しくなっていきますよ!
初めは水の加減など難しいと感じられることもあるかと思いますが、描き続けることで、少しずつ慣れていくと思います。
ぜひ、コツをつかんで、水彩表現を楽しんでみてくださいね。